パナソニックが日本リーグ時代を含めて2季連続7度目の優勝を飾った。JTに3-0のストレートで快勝。

両チーム最多23得点でMVPに輝いたミハウ・クビアク、最優秀新人賞を獲得した大竹壱青らの活躍で7日の第1戦から連勝した。第3セットには右膝の大けがから復帰した日本代表でエースの清水邦広もコートに立った。リーグ連覇は03-04シーズンに5連覇を達成したサントリー以来15季ぶり。

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清水が第1戦に続いてコートに立った。第3セット終盤に大竹と交代で入ってライトからの強打を決め、ジャンプサーブも打った。2段トスを打ち切れずにスパイクをアウトしてベンチに下がったが、客席からは温かい拍手が送られた。「この日を目標にやってきた。ただ、もっと点に絡みたかった。悔しい」。言葉とは裏腹に清水の顔に笑みが広がった。

昨年2月18日のJT戦で右膝前十字と内側側副靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷で全治12カ月の重傷を負った。選手生命の危機に直面した清水を支えたのが同僚たち。福沢、永野、白沢らが病室で一緒に時を過ごしてくれたという。

今年2月2日のサントリー戦で349日ぶりに復帰したが感染症を起こして再離脱。この1年で4回の手術を受け、過酷なリハビリに耐えてきた。「清水さんがこの舞台のためにどれだけ努力されたかはみんな知っている」と大竹。選手たちは第1戦でフルセットの苦戦を強いられたJTを一蹴した。クビアクが硬軟織り交ぜた攻撃で流れを引き寄せ、ブロック失点は22から5に激減。大竹は強打とブロック、3本のエースで勝利に貢献した。

前回の決勝を松葉杖をつき、点滴を受けながら見守った清水。パナソニックはそんなエースと一緒に優勝を味わうために一丸で今季を戦い、15季ぶりのリーグ連覇を達成した。【小堀泰男】