【バーゼル=松熊洋介】男子ダブルス世界ランキング4位の園田啓悟(29)嘉村健士(29=トナミ運輸)組はロシアのイワノフ、ソゾノフ組に2-1で勝利し、3回戦に進出した。女子ダブルスの米元小春(28)田中志穂(26=北都銀行)組はインドのペアに2-0で勝利。男子ダブルスの遠藤、渡辺組と混合ダブルスの金子、松友組はそれぞれ敗れた。

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嘉村が「初戦から自分たちのプレーをしないと厳しいと思っていた」と言うように、世界ランキング27位の格下とはいえ、簡単には勝たせてくれなかった。

過去の対戦は1勝3敗の相手に対し、いつも以上に気合が入っていた。得点が決まると、歓声に負けないぐらいの声を会場に響かせた。身長197センチイワノフの豪快なスマッシュを次々と拾い、チャンスが来れば打ち込んだ。嘉村は「負け越していたのでビデオを見て研究していた。初戦で硬くなったが、しっかり対応できた」と振り返り、園田は「悔しい思いをしていたので、勝てて素直にうれしい」と喜んだ。

7月のジャパン・オープン(OP)前、本来の姿を見失いかけていた。11年からペアを組む2人はコート上での会話も減り、個々の思いだけでプレーしていたが、部屋で2人きりで意見をぶつけ合い、少しずつ納得いく形が出るようになった。ジャパンOP、タイOPは満足の結果ではなかったが「調子が戻ってきた」(嘉村)と手応えを感じながら世界選手権に乗り込んだ。一昨年銅、昨年銀とあと1歩のところで世界一を逃した悔しい大会で、苦しみながらも初戦突破した。