富士通が最多タイ4連覇へ大勝で発進した。IBMにFGで先制されたが、インターセプトからQBバードソンがWR中村に逆転のTDパスを決めた。FGを返されたものの、あとは攻守に圧倒して一方的な展開。3TDを加えて27-6と前半で勝負を決めた。後半も4TDを奪い、最後にTDを許すも55-13の圧勝で、2年連続準優勝のIBMを一蹴した。

14年間率いた藤田ヘッドコーチ(HC)が昨季で退任し、米留学中だった山本HCが今季就任した。リーグ戦初の采配を飾って「初めての試合だったので、勝ててよかった」と安堵(あんど)も「まだミスが多い。」と満足はしていなかった。

攻撃ではランで2TD、パスで6TDを挙げた。昨季日本一の原動力となったRBニクソンがケガで離脱。代わって入団したRBグラントがランとレシーブで2TDをマーク。日大から入団のRBウイリアムスも2TDを挙げ、不安を解消する活躍を見せた。山本HCは「もっといいパフォーマンスができるはず」と期待する。

守備は5インターセプトをマークした。3インターセプトは、WRにハードヒットでパスをはじかせ、そのボールを他の守備陣が奪ったもの。ハードさと集中力の差があった。「タックルミスとかもまだある。あそこはみんなが最後まで集中し、集まりがよかった」と評価した。

WR中村、成田が2TDレシーブし、LB趙が2インターセプトし、DL山崎が2QBサックを決めた。いずれも日大出身。山崎は17年に27年ぶりで大学日本一に導いた主将だが、昨年は左ひじリハビリで練習を始めたのは11月だった。2年目の今年がデビューに「最初から思い切っていこうと思っていた。いい結果につながった」。

日大は昨年反則問題で出場停止となり、今季はBIG8に降格も2年ぶりでリーグ戦に出場する。山崎は「後輩たちにも頑張ってもらいたい。少しでも励みにでもなれば」。いずれ母校とライスボウルで対戦が目標だ。