グランプリ(GP)ファイナル覇者でショートプログラム(SP)2位の三原舞依(23=シスメックス)はフリー145・23点を記録した。合計219・93点で2位となった。

「この瞬間を待っていた」。名前がコールされてリンクインする時、心の中に初めてそんな思いが芽生えた。応援してくれるたくさんの人へ、自分の演技を届けたい。その一心で舞った。

冒頭のダブルアクセル(2回転半)を降りると、3回転ジャンプを3本連続で着氷させた。2本目は3回転ルッツのみとなったが、後半にリカバリー。コンビネーションジャンプを全てそろえた。演技後は涙を浮かべて、ガッツポーズを見せた。

今季はGPシリーズで2連勝。ファイナルも初出場で優勝を飾ったが、過密日程に直面してきた。10月末に西日本選手権に出場し、11月以降は3度の欧州遠征。試合間隔は2週に1度だった。「足がすごく、すごく大変」と正直に明かすが、「去年ほどのどん底はもうない」と自分に言い聞かせて、出場を続けてきた。

心の支えとなったのは、ファンの声援。「『応援しています』『元気をもらっています』っていう言葉が、私にとってはすごくうれしくて」。

4位に終わった1年前の全日本。北京五輪を逃した悔恨。

次は一緒に笑いたいと思い続けてきた。

「笑顔でクリスマスとお正月を過ごしたい。私が暗かったら、周りの方々も暗くなってしまうので、その悲しい時間が少しでも減ったらいいなって。笑顔が増えたらいいなと思って。にこやかな気持ちで滑ることが出来たと思います」

取材エリアには、三原の明るく、優しい声が響いていた。