東京サントリーサンゴリアス(東京SG)が大半を14人の数的不利で戦いながら、横浜キヤノンイーグルス(横浜)を振り切った。

2点リードの前半18分に元ニュージーランド代表SOアーロン・クルーデン(33)が危険なプレーにより、レッドカードで一発退場。早々に司令塔を欠く展開となりながらも、前半を13-8で折り返した。

後半開始からは日本代表SH流大(30)と万能BKの森谷圭介(28)が投入された。就任1年目の田中澄憲監督(47)は「攻撃のところのかじ取りで(CTB中村)亮土に負担がかかるので、森谷を入れようと思った。(森谷は)10番としての経験値が浅いので、そこは流にコントロールの比重を持っていけるように判断した」と振り返った。

後半2分にはWTB尾崎晟也(27)のトライで先手を取った。2点リードの31分にはPGを狙わず、相手陣奥深くに侵入して追加点を狙った。流は「僕が判断しました」とFWの表情を見ながら決断し「FWの頑張りが全てだと思います」。同39分には尾崎の2トライ目で引き離し、田中監督は「14人になったけれど、パニックにならずに冷静に対処して、成長を感じた」と手応えをにじませた。

東京SGは開幕戦でクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ)に敗れ、第2節でNECグリーンロケッツ東葛(東葛)に勝利。上位進出へのライバルとなる横浜を総合力で退け、昨季準優勝の強豪が波に乗り始めた。【松本航】