卓球女子で2012年のロンドンオリンピック(五輪)、16年のリオデジャネイロ五輪と2大会連続でメダルを獲得した福原愛さん(34)の元夫で、16年リオデジャネイロ五輪の台湾代表の江宏傑さん(34)が27日、都内で記者会見を開いた。

福原さんが22年8月23日に台湾の空港で面会した際に長男を日本に連れ去り、そのまま1年近く会えていないという。

大淵愛子弁護士によると、子どもを国境を越えて連れ去ることは「未成年者誘拐罪」に当たる。ハーグ条約に抵触する犯罪行為となる。

日本の裁判所からも江さんのもとに子どもを帰すよう「保全命令」が7月20日に出ており、福原さんはただちに子どもを江さんに帰す必要がある。

福原さんはこの1年間に子どもを連れてシンガポールに渡っていたという情報があり、再び子どもを連れて日本を脱出することを恐れている。

大渕愛子弁護士は「例えばシンガポールに行ったとすれば、ハーグ条約の締結国なので、まずは日本に戻してくださいとなり、再度引き渡しを求めることになる。これは時間がかかり、江さんが子どもに会えなくなる」と話した。

江さんは涙を目に浮かべながら、大渕弁護士の隣で神妙な面持ちを浮かべた。