レギュラーシーズン5位のモンツァに所属する日本代表の高橋藍(22)が、日本人では加藤陽一氏以来19季ぶりの偉業となる決勝進出を果たした。2勝2敗で迎えた同1位トレンティーノとの準決勝最終戦。セットカウント2-0から2セットを連続で失って迎えた最終第5セット、15-15の場面でレフトから連続でスパイクを打ち抜き、フルセットの劇的勝利に導いた。

アタックの反動で倒れ込んでいるところを仲間に助け起こされると、雄たけびを挙げ、右手を握り締めて渾身(こんしん)のガッツポーズ。チーム3位の19得点に、試合直後のX(旧ツイッター)では「最高でーーーす!!!!!!!」と喜びを爆発させた。

21年東京五輪後に日体大に籍を置いたまま海を渡り、イタリア3季目で初めて踏んだ準決勝の舞台。モンツァへの移籍初年度で、14-15年シーズンの1部昇格以降ではクラブ史上初となる準決勝突破に貢献した。

日本人では加藤氏以来となる21季ぶりのスクデット(優勝)に挑戦する。決勝で待ち受けるのは、石川祐希のミラノ(同6位)を準決勝で破った強豪ペルージャ(同2位)。第1戦は18日(同19日)に行われる。夢の舞台を駆け上がり続ける高橋。パリ五輪イヤーとなる24年に、日の丸のエースが世界のエースになる。