速報記事一覧へ スコア速報一覧へ スポーツカレンダーへ

nikkansports.com・ホームへ
共通ナビゲーションを飛ばす。ページメニューへ MLB | PDF号外 | プレゼント | 占い | 映像 | 新聞購読
0
googleの検索機能
nikkansports.com・ホームへ
  nikkansports.com > 社会TOP > 本紙記者コラム「見た・聞いた・思った」
ページメニューを飛ばす。コンテンツへ
TV全国番組表

click here!
社会TOP
健康連載
おくやみ
メーンメニュー
・ 野球 ・ サッカー
・ スポーツ ・ バトル
・ 競馬 ・ 芸能
・ 社会 ・ 釣り
本紙記者コラム「見た・聞いた・思った」
ページトップへ
2005/02/16付紙面より 過去のコラム一覧へ

新庄が光り輝く理由

編集部 上野耕太郎記者

 新庄とダルビッシュの初対面が実現した。4日のことだった。この時、新庄のコメントとダルビッシュに直接伝えた言葉が興味深かった。18歳の新人投手を通して、「新庄剛志」という野球選手の生き方を語っているように思えたからだ。

 記者会見で初対面の印象を聞かれた新庄は、こう言った。

 「(身長は)2メートル4センチ?(実際には195センチです)。でかいよね。投球を見てみないと分からない。野球でいい成績を挙げないと。ドラフト1位で騒がれて成績を残せず、話題にならない選手もいる。それは寂しい。まずは投球を見てから。そうしたら僕のアドバイスも変わってくるよね」。

 コメントの入りは笑わせているが、後は真剣そのものだ。人気先行になってはいけないという苦言にもとれる。ただし、「寂しい」という言葉の選び方に新庄を感じた。「寂しい」を「駄目だ」に置き換えると先輩からの単純な苦言になってしまう。

 新庄は今年で33歳を迎えた。私と新庄を比較するのもおこがましいが、同年代。私は三十路を越えると急激に太りだした。同級生も会うたびに体形が変わっていく。中年太りというやつだ。体形や食べ物ひとつとっても新庄はプロだと同世代から見て感じる。甘党の新庄は「きなこもち」、それに鳥の皮が好物。小学校の時に姉と140本、焼き鳥の「皮」を食べたという。ただし、今はほとんど口にしない。「油っぽいものを食べると肉離れをするから」と言う。

 プロだからといって片付けるのは簡単だ。でも、違うと思う。球宴での本盗、そして「かぶり物」で楽しませる新庄の陰に、もう1人のストイックな新庄がいる。「ここで決めてくれ」とファンが思うときに力を発揮できるのは天性のものだけではない。黙っていて胸囲が120センチ近くまでなるはずもない。見えない部分での日々の鍛錬。ぎりぎりの自己管理をするのは期待を裏切りたくないからだと思う。期待を裏切ることはファンもそして新庄自身も「寂しい」思いをする。

 その日、誰もいなくなったところで新庄はダルビッシュに直接、こう話しかけたという。

 「ファンに見られるから服装はちゃんとしておけよ」。

 新庄のファッションチェックといったたぐいのものではない。注目され続けてきた先輩が誰からも注目されてしまう18歳に「プロ」を伝えたのだと思った。「見られる」のは服装だけではない。行動や言動もその選手をファンが応援する1つの要素だ。よく「プレーで自分をみてほしい」と言う選手がいる。新庄の言葉には「見られるのはプレーだけじゃないんだよ」という意味が込められている。

 光が当たるところには必ず陰ができる。光が強ければその陰影もまた強くなる。新庄が輝くのは、光を浴び続けているからだけではない。その陰の深みを自分でつくり上げてきたから。そして「寂しく」なりたくないから、と感じた。

メールを送る ※このコラムへのご意見をお待ちしております。
   column@nikkansports.co.jp
上野耕太郎(うえの・こうたろう)
 94年北海道本社に入社。編集部から95年11月に東京本社整理部へ。情報企画室、システム本部、文化社会部などを経て03年に北海道本社編集部に。現在、日本ハム担当。北海道江別市出身。34歳。
上野記者の写真

前のページへ戻る このページの先頭へ
広告ガイド会社案内このサイトについて問い合わせ
  nikkansports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
  すべての著作権は日刊スポーツ新聞社に帰属します。
  
野球ページへ サッカーページへ スポーツページへ バトルページへ 競馬ページへ 芸能ページへ 社会ページへ 釣りページへ