男子最軽量の49キロ級は、ベテランの三浦浩(54=東京ビッグサイト)が制した。

1回目に114キロ、2回目に119キロをクリア。昨年9月のアジア・オセアニアオープン選手権で敗れた加藤尊士(30)が3回目の120キロに失敗して優勝が決まると、「孫に約束していた」という125キロに挑んだが不成功に終わった。

「今回は加藤選手に勝つことが目標でした。記録は足りないが、今の状況ならこんな感じかな」。急成長の若手にしっかりリベンジし、リオデジャネイロ・パラリンピック5位入賞の底力を披露した。自己ベストの日本記録は135キロ。4月の欧州選手権、7月の世界選手権へ調整途上でもある。

1964年10月14日、前回の東京五輪開催期間中に生まれた。その時のパラリンピックからパワーリフティングが正式種目になっている。「自分の生まれた年にパワーリフティングが(競技として)生まれ、来年の東京大会に自分が挑戦できる。大事な人生だと思います」。落ち着いた口調で来年への意欲を明かした。【小堀泰男】