日本ボッチャ協会は28日、オンラインで会見を開き、日本代表の村上光輝監督(46)が新型コロナウイルスの影響で来年に延期された東京パラリンピックへ向けて、10月から本格的な強化活動を再開することを明らかにした。

「リモート合宿などで戦術理解が進み、逆にチームの一体感も生まれました。10月から強化選手全員が集まって合宿を行いたい」

重度障がい者が対象の競技で、ウイルスに感染すれば重症化のリスクが高いだけに、年内の国内外の主要大会はすべて中止された。15人の強化選手たちも3~6月の間は自宅や各練習拠点で個人練習を消化しながら、オンライン、リモートでのミーティングや合宿を重ねてきた。

しかし、我慢の時間を乗り越えて7月末に東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で首都圏の4選手だけで短期合宿を開催。感染予防策を徹底しながら10月に強化選手が一堂に会しての合宿をNTCで再開する。また、障がいの程度によるクラス別合宿、選手の居住地に応じた地域別合宿でも強化を図るという。さらに来年3~6月には国際大会出場と並行して国内で世界王者のタイをはじめ、ポルトガル、香港との合同合宿も計画している。

16年リオデジャネイロ大会のチームBC1-2銀メダルメンバーで東京大会代表に内定している広瀬隆喜(36=西尾レントオール)も選手を代表して会見に出席。「(年内は)国内大会も国際大会もないですが、東京では全クラスでメダル、全試合勝利を目標にやっていきたい。早くボッチャを楽しめる日がきてほしい」を決意を明かした。

来年8月28日は東京大会のボッチャ競技開幕日で、ちょうど1年前のこの日に会見が設定された。

ボッチャはBC1~4までの4クラスで個人戦と団体戦(チーム、ペア戦)が行われ、東京大会代表として10選手が選出される。昨年12月の日本選手権各クラス優勝者、BC2広瀬をはじめBC1中村拓海(22=愛徳福祉会)、BC3河本圭亮(21=東郷町施設サービス)、BC4江崎駿(19=法大)の4選手が代表に内定している。