リオデジャネイロ五輪の体操男子団体総合の中継で、フランス国営テレビのゲスト解説者が日本選手を人気アニメ・ゲーム「ポケモン」の黄色いキャラクターに例えて「ピカチュウのようだ」と発言した。これに対し「人種差別的だ」と批判が寄せられ、公的メディア監督機関の放送高等評議会(CSA)が10日までに調査を始めた。

 フランスのメディアによると、この解説者は2008年の北京五輪の体操男子跳馬で銀メダルを獲得したトマ・ブーアイ氏。国営フランス2の中継で「まるでアニメを見ているみたい。そこら中に小さなピカチュウがいるようだ」と表現した。

 直後からインターネットの会員制交流サイト(SNS)などで視聴者から苦情の声が上がり、CSAには2件の批判が寄せられた。テレビ局側は、コメントを巡り遺憾の意を表明したという。

 またフランス2ではリオ五輪開会式の中継でも、コメンテーターが「奴隷貿易はブラジルの産業発展のために必要だった」と述べ、人権団体が抗議。CSAが調査している。