田中正義のジャスティス 本の中に見つけた金言「Vulnerability」/連載〈21〉

ソフトバンクから加入した日本ハム田中正義投手(28)は、今季プロ7年目で初セーブ、初勝利を挙げました。6月19日には、プロ入り後初の地元凱旋登板となったDeNA戦(横浜)でプロ2勝目をマーク。5球団競合の末、16年ドラフト1位でソフトバンク入りするも6年間、ケガに苦しみ未勝利。どん底からはい上がるため、自らの弱さと向き合う努力をひたむきに続け、北の守護神としての今があります。

プロ野球

◆田中正義(たなか・せいぎ)1994年(平6)7月19日、横浜市生まれ。創価1年秋に外野手転向し、創価大で投手再転向。3年時に大学日本代表としてユニバーシアード初の金メダルに貢献。16年ドラフトで5球団の1位指名受けソフトバンク入団。18年4月1日オリックス戦で初登板。昨オフにソフトバンクにFA移籍した近藤の人的補償で日本ハム移籍。プロ通算60試合に登板し、2勝2敗11セーブ、防御率3・39(6月19日現在)。188センチ、93キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1200万円。

「すっと入ってきた」

―─FA移籍した近藤の人的補償で加入。現在は守護神として活躍も、加入当初から順調だったわけではない。キャンプ序盤は先発候補として調整。結果が出なかった

田中正ホークスでは、昨季終わりぐらいに藤本監督と話して、来年は先発でやっていくっていうような。そのつもりで準備していたので、日本ハムにきてもそういう流れで。

開幕戦で登板=3月30日、エスコンフィールド北海道

開幕戦で登板=3月30日、エスコンフィールド北海道

ただ、キャンプ、オープン戦で、あんまりいい結果が出てなかった。建山さん(投手コーチ)に「リリーフの方が向いてるんじゃないか」って言われた時に、すっと入ってきたというか。そこで覚悟が決まったような感じはあります。

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