【樋口美穂子〈下〉】宇野昌磨のように 「誰か」が輝く時、自分がそばに

日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日にフィギュアスケーターのルーツや支える人の信念に迫る「氷現者」をお届けしています。

シリーズ第9弾は初の指導者編として樋口美穂子の来歴をたどってきました。全3回の最終「下編」は、昨年3月に新クラブ「LYS」を立ち上げた経緯、久々にタッグを組んだ宇野昌磨から感じたことを綴ります。いま、指導に込める思いとは。(敬称略)

フィギュア

   

練習の一コマ。何度も何度も失敗した末にようやくできた姿を見て、樋口は笑みを浮かべた

練習の一コマ。何度も何度も失敗した末にようやくできた姿を見て、樋口は笑みを浮かべた

独立した今「1人1人を見る時間がある」

スケジュールには様々なリンクの名前が刻まれている。

「うん、まあ大変なこともないわけじゃないですよ。あっちこっちいって練習してますしね。春休みとか夏休みとか土日は、やっぱりなかなか滑るところがなくて」

教え子の事を考えると、口元を真一文字に悩んだ顔を見せる。

「やっぱり、いろいろ考えてますよ」

現在進行形で、何が最善かを求め続けて1年が過ぎた。

ただ、1つ確実に言える事がある。

「人数が少ないからできています。1人1人を見る時間がありますし」

各自の現状、個性に目が届く今。代わる至福はない。

そのために独立を決意した。

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。