プレミアムG1「第2回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」が12月3日から、福岡・若松ボートで行われる。ディフェンディングチャンピオンの田村隆信を筆頭に、今年のSG、プレミアムG1などで活躍した48人が、初めてのナイター王者を目指し、4日制のトーナメントを戦い抜く。1回戦の1枠で登場する8人を中心に、大会を紹介する。

◆田村隆信(42=徳島)選出順位1位

新設された栄えある第1回BBCトーナメント覇者だが、20年は試練が続いた。5月徳山周年(優出5着)、7月三国BR甲子園(優出6着)と、特別戦線では2度の優出に終わった。地元鳴門SGオーシャンカップでは3日目に痛恨のフライング。チャレンジカップの権利も取れず、賞金王への道は閉ざされた。04年OCでSG初優勝を果たした得意水面で連覇し、21年への起爆材料にしたい。

◆峰竜太(35=佐賀)選出順位2位

年間勝率、獲得賞金、優勝回数、1着回数…。20年のボート界を語る時、文句なく最初に名前が挙がる。7月鳴門SGオーシャンカップを筆頭に3月尼崎、5月芦屋、7月三国BR甲子園など、13度の優勝と無類の強さを見せた。昨年の第1回BBCトーナメントはフライング休みだったため、今回が初参戦。最強のボートレーサーを目指す男にとって、一発勝負の大会覇者の称号は欠かせない。

◆篠崎仁志(32=福岡)選出順位3位

デビュー13年目にして初めてつかんだタイトルを契機に飛躍した。5月住之江SGオールスターで逃げて、兄・元志に続き、現役SG兄弟レーサーの称号を手にした。その後も、尼崎MB大賞、大村誕生祭の2つのG2を含む、4節連続Vを達成。さらに、蒲郡SGチャレンジカップも制して、最高の流れで臨む。若松での特別戦初タイトルを奪い、3年ぶりの平和島SGグランプリに乗り込む。

◆毒島誠(36=群馬)選出順位4位

やっぱり、カクテル光線が似合っている。蒲郡SGチャレンジカップでは、予選トップ通過の稲田浩二が準優で2着に敗れ、優勝戦1枠が「夜の帝王」に転がり込んだ。チャンスを逃すことなくSG7度目の頂点に立ち、ナイターSGが6度目の制覇。若松は18年オーシャンカップを制し、好相性の水面だ。スポットライトを浴びるほど実力を発揮する男が、BBC初ナイターのタイトルもいただく。

◆吉川元浩(48=兵庫)選出順位5位

アラフィフに近づいても、さらに若々しさを増した印象がある。19年戸田、20年平和島のクラシックを連覇、19年福岡オールスターと、40歳台後半にさしかかってSGは3度の優勝を飾った。直近でも11月福岡周年を制するなど、年末へ向けて調子を上げている。スタートの切れも問題なし。今年は13年ぶりのSGグランプリ獲得を目指し、G1・2度の優勝実績のある得意の若松で弾みをつける。

◆寺田祥(42=山口)選出順位6位

1月徳山周年を制して、幸先のいいスタートを切った。その後も着実に優勝を重ね、8月の下関SGメモリアルで今年通算6度目の優勝を決めた。うれしい地元での戴冠後、大先輩・今村豊が引退して、山口支部をリードする1人として双肩にかかる期待値はより高まった。17年8月のメモリアルで初SG制覇を決めた思い出の水面で、言葉より背中で見せる男がスリット攻勢で頂を目指す。

◆深谷知博(32=静岡)選出順位7位

手にしたチャンスは逃さなかった。記念戦線ではG1・2度の優勝と活躍してきたが、SGは13度目の挑戦となった10月大村ダービーで初優出すると、一気に頂点まで駆け上がった。デビュー11年11カ月で最高のタイトルをつかんだが、14年11月の地元浜名湖周年でもG1初優出初優勝と大舞台で初物への強さを発揮した。若松の出走回数は少ないが、BBCは初ナイター開催。勝負強さに期待したい。

◆徳増秀樹(46=静岡)選出順位8位

濃密に重ねたレーサー人生は無駄ではなかった。6月宮島グラチャンで、待望のSGタイトルを手にした。実に通算出場54度目、優出10度目にしてやっとつかんだ栄冠は、準完全Vのおまけまでついた。01年前期にA1級に復帰して以来、41期連続でトップレーサーの座で挑み続けた経験値をようやく結実させた。46歳になって初めて迎える特別戦で、磨き続けてきた「濃い走り」を披露する。

<BBC勝ち上がり>

「ボートレースバトルチャンピオントーナメント(BBC)」は、通常の勝ち上がりとは全く異なる。タイトル通り、4日間のトーナメント制として行われる。選手たちはレースの緊迫感とともに、前検日の3~6枠の枠番抽選から運命が左右される。

◆初日1回戦 出場する48人は選出順位順で8組に分かれ、4~11Rで行われる。各レースの1、2枠は選出上位の1~16位の16人が組まれ、3~6枠は枠番抽選によって決まる。

◆2日目準々決勝戦 初日1回戦1~3着の計24人が勝ち進み、着順に応じて4組に分かれ、8~11Rで行われる。1着グループが1、2枠。2着グループが3、4枠。3着グループが5、6枠に組まれ、枠番は選出順位順で決まる。

◆3日目準決勝戦 2日目準々決勝戦1~3着の計12人が進出し、着順に応じて2組に分かれて10、11Rで行われる。1着グループが1、2枠。2着グループが3、4枠。3着グループが5、6枠に組まれ、枠番はグループ内の4人のうち、1回戦の着順上位順によって順番が決まる。

◆最終日決勝戦 3日目準決勝戦1~3着までの計6人が進出する。枠番は全て抽選(あみだ式)によって決まる。順番は準決勝戦1着グループのうち、準々決勝戦の着順上位選手から始まり、最後は3着グループの準々決勝戦で着順下位だった選手となる。