12Rで優勝戦が行われ、前田将太(34=福岡)が2コース差しから、バックで追ってきた石渡鉄兵を1周2Mで差し返して優勝。G1は21年福岡周年以来、自身2度目の制覇を飾った。

2着は石渡鉄兵、3着は山口達也。人気の長田頼宗は6着だった。

江戸川の優勝戦らしい、最後まで息の抜けない戦いだった。1周1M、イン長田に3枠山口がまくって攻めた。開いた内をまず前田、最内を石渡が2番差しで上がって、この両者の首位争い。2Mで石渡を差した前田に軍配が上がった。慎重に回った2周2Mでキャビテーションを起こし、石渡にかなり差は詰められたものの、最後は突き放し、江戸川では2度目の優勝が、見事、当地周年記念制覇となった。

「やっぱり石渡(鉄兵)さん、差して来られてさすがだな、と思った。しっかり差しも入ったし、1Mは誰もいないかな、と思ったんですが…。1周2Mは迷ったが、いい展開だった。ただ、2周2Mで迷惑かけた。あれは安全に行き過ぎた結果です。スピードがなさ過ぎると、(波に)負けてああいう風になる。分かってるのに、慎重になって」。ちょっぴり迷惑をかけての優勝に反省の弁から入ったのは、実直な性格の前田らしい。

「2度目の記念制覇? 何か、初優勝の時くらいうれしかった。江戸川はお客さん(との距離が)近いですし。すごく声が聞こえたし、すごいパワーになりますね」。割とよく走る機会も多い江戸川での優勝を素直に喜んだ。

今後の抱負はシンプルにSGグランプリ出場だ。「毎年、グランプリを(GPシリーズ出場し)近くで見て悔しい思いをしているので、あそこで走りたいな、と思って。今年はいいスタートが切れたので、突っ走りたいと思います」。そして、1節間、声援してくれた江戸川のファンに向けては、こう語った。「来月も来るんで(2月24日初日の一般戦)、よろしくお願いします」。感謝の言葉で締めくくっていた。