10メートルオープンで行われた優勝戦は、2枠の長田稚也(25=飯塚)が3枠鈴木宏和に続く2番手スタートから2周回1コーナーで先頭に立って押し切り優勝。通算18度目のVは、23年飯塚ダイヤモンドレースに続く自身2度目のG1タイトルとなった。前人未到の同一G1の6連覇を狙った青山周平は追い上げ届かず2着。1番人気に推された黒川京介が3着。

平常心を持った冷静な走りで長田稚也は2度目のG1タイトルを獲得した。「(エンジンは)下周りをやって良くなった。朝練習も乗りやすかったし、検査前にこれでいいんだろうなって音になった。4日目は準決勝戦が最終の12Rだったけど、あの時間から(整備を)手伝ってくれた飯塚の先輩方とか同期だったり周りの方々に感謝です」と、まずは競走車を仕上げるのに一役かってくれた周囲の選手仲間をねぎらった。

「ピットの中でも変な緊張はしなくて。この落ち着きだったら(優勝は)あるんじゃないかな、と。平常心でいけた。先頭に立っても落ち着いてしっかり走れた。(2周1角で)先頭に立ってから長かったけど、無理にタイヤを使い過ぎると滑り出したらペースが上がらないので、そこは考えながら走った。冷静に走れた。エンジンがいいからこそですね」。仕上がり切ったエンジンだからこそ、全幅の信頼を置いて走れたことが2度目のG1制覇へつながった。

昨年はSG優出も全日本選抜の1度だけ。2年連続で出場していたスーパースター王座決定戦トライアルにすら出られなかった。「昨年1年は悔しい思いもして。でも昨年1年間は勉強してきたつもり。それがこの2~3カ月間の(エンジンの)安定感につながっていると思います。若い時しか勉強はできないと思ってるんで、負けてもしっかりエンジンの勉強だったり、しっかりセッティング書き込んだりしてやってきた結果、それがつながったのかな。去年のSS王座戦トライアルに乗れなかったのが悔しすぎて、それも力になってますね。今回の優勝戦も自分の外枠全員がSSトライアルメンバー。ここで(10メートルオープンと)角度が付いた中で、悔しい思いをしたんだったら負けちゃいかんって。しっかり気持ちの入ったレースができたので、良かったと思います」。

終始冷静な長田が一度だけ、驚きで声を裏返らせたのは、レースの上がり3秒319で自己ベストタイム(それまでの自己記録は上がり3秒338)を一気に更新したと伝えられた時。「え~、上がり3秒319! すごっ~。自分が怖っ。自信持って行けたので、それにつきます。ここでうぬぼれるのではなく、次の飯塚G2(21日からのオーバルチャンピオンカップ)でもポスターに選んで頂いたので、優勝目指して頑張ります」。長田は26年最初のG1を気合で制しただけに、次の地元戦も気持ちの入ったいいレースを見せてくれそうだ。