ジュビロ磐田の元日本代表MF遠藤保仁(42)が、17日のサンフレッチェ広島戦でJ1最多650試合出場を達成した。今季はここまで9試合全てに先発。正確なキックや抜群のパスセンスは衰え知らず。「磐田の心臓」として相変わらずの存在感を示している。

同世代の多くの選手が第一線を退く中、遠藤にはさらなる大記録達成の期待が懸かる。42歳でゴールを決めれば、鹿島MFジーコのJ1最年長得点記録を28年ぶりに塗り替えると同時に、J1史上初めて「10、20、30、40代」でゴールを決めた選手となる。

鹿児島実高から1998年に横浜フリューゲルスに加入し、18歳だった同年8月1日の鹿島戦でJ1初ゴール。年代別では10代で5点、20代で70点、30代で28点。J1通算103得点はMF登録選手では歴代最多となっている。歴代2位17得点の正確なFKに加え、PKでJ1歴代最多31得点を誇る名手。期待は大きくふくらむ。

J1での得点は39歳だったG大阪時代の2019年4月20日の大分戦が最後で、40歳以上でゴールを挙げると、J1史上7人目。過去の6人は10代でのJ1得点がなく、遠藤の太く長いプロサッカー人生を象徴するような記録となる。

最近の磐田は3試合連続の引き分けで、6戦勝ちなしの15位と苦しい戦いが続く。それでもプロ25年目の42歳は「勝ち点1を拾っていくことも大事。じれずにやっていきたい」と言う。そろそろチームの流れを好転させるようなゴールに期待。その後を記録がついて回る。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)


<J1最年長得点記録>得点数は(10代、20代、30代、40代)

▽ジーコ(鹿島)41歳3カ月12日 94年

(0、0、0、14点)

▽三浦知良(横浜FC)40歳6カ月6日 07年

(0、82、54、3点)

▽中山雅史(磐田)40歳5カ月21日 08年

(0、46、110、1点)

▽中沢佑二(横浜)40歳1カ月14日 18年

(0、17、18、1点)

▽ドゥトラ(横浜)40歳1カ月3日 13年

(0、4、4、1点)

▽中村憲剛(川崎F)40歳0カ月0日 20年

(0、27、46、1点)

※遠藤保仁(磐田)

(5、70、28、?点)

横浜F時代の遠藤保仁(1998年3月21日撮影)
横浜F時代の遠藤保仁(1998年3月21日撮影)
J1最年長得点記録
J1最年長得点記録