C大阪でJ1初ゴールを記録する選手が目立っている。徳島から今季加入のMF鈴木徳真が6日の神戸戦で待望のJ1初得点を挙げた。C大阪でJ1初ゴールを記録した選手はクラブ別最多の112人目。J1では通算1968人がゴールを決め、2000人の節目も迫っているが、全体の5・7%がC大阪在籍時にマークしていることになる。

Jリーグ創設3年目の95年にJリーグに参入し、J2を計6シーズン経験していながら「オリジナル10」の清水(104人)横浜(101人)G大阪(101人)鹿島(98人)を上回る。アカデミー出身者の台頭が顕著な今季リーグ戦2位の柏(104人)より多くなっている。

今季はリーグ戦3位と好調で、ルヴァン杯、天皇杯でも8強入り。移籍1年目の選手がチーム力を底上げし、FW上門知樹(岡山)DF毎熊晟矢(長崎)らJ2からの個人昇格組も初のJ1の舞台で目に見える結果を残す。期限付き移籍から3季ぶりに復帰したユース出身のDF舩木翔も6月の清水戦(1-1)でJ1初得点を決めてチームに貴重な勝ち点をもたらした。

J2などで活躍した選手がJ1のC大阪にステップアップすることでさらに成長。現在のチームのスタイルに合った伸びしろ十分な選手を補強し、その選手が即座に結果を残す好循環だ。

J2金沢から加入した昨季が初のJ1だったFW加藤陸次樹は今季のチーム得点王。J2山形から20年に加入のMF坂元達裕(現オーステンデ)はその才能を一気に開花させ、ベルギー1部へとさらなる飛躍を遂げた。

過去には昨季限りで引退したJ1歴代最多191得点のFW大久保嘉人、W杯2大会連続出場のMF香川真司(現シントトロイデン)が台頭。下部組織出身のFW柿谷曜一朗(現名古屋)MF山口蛍(現神戸)FW南野拓実(現モナコ)も10代のうちにセレッソでプロとしての第1歩を踏み出した。

育成に力を入れる「ハナサカクラブ」は、今季もFW北野颯太がクラブ史上3番目に若い17歳6カ月でJ1デビューを果たし、U-18(18歳以下)チームは日本クラブユース選手権、3日の決勝で横浜ユースを下して優勝。J1初ゴールが期待される逸材はまだまだ控えている。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)


<J1初ゴール時の所属>

C大阪 112人

柏  104人

清 水 104人

横 浜 101人

G大阪 101人

鹿 島 98人

広 島 97人

名古屋 94人

磐 田 90人

浦 和 86人

湘 南 81人

千 葉 74人

神 戸 72人

東 京 71人

川崎F 69人

東京V 67人

大 分 56人

京 都 54人

大 宮 52人

福 岡 50人

札 幌 49人

新 潟 47人

仙 台 44人

鳥 栖 42人

甲 府 39人

横浜F 39人

横浜FC20人

山 形 20人

松 本 13人

徳 島 12人

長 崎 10人

J1計 1968人


<C大阪でJ1初ゴールを記録した主な日本選手>

森島 寛晃 95年

西沢 明訓 96年

横山 貴之 96年

西谷 正也 98年

大久保嘉人 01年

古橋 達弥 04年

香川 真司 10年

乾  貴士 10年

丸橋 祐介 10年

倉田  秋 11年

杉本 健勇 11年

山口  蛍 11年

扇原 貴宏 11年

柿谷曜一朗 12年

南野 拓実 13年

山下 達也 13年

木本 恭生 17年

瀬古 歩夢 19年

坂元 達裕 20年

西川  潤 20年

藤尾 翔太 20年

西尾 隆矢 21年

加藤陸次樹 21年

中島 元彦 21年

鳥海 晃司 21年

上門 知樹 22年

毎熊 晟矢 22年

舩木  翔 22年

鈴木 徳真 22年