J2アルビレックス新潟は試合序盤から後手に回った。勝てばJ2優勝が決まった15日のアウェー東京ヴェルディ戦で0-1の完封負け。前半に打たれたシュートは8本を数え、同じく0-1で敗れた9月3日の大分トリニータ戦と並ぶ今季のワーストタイとなった。敵将の城福監督は「前半は(自陣の)ペナルティーエリア内に入られた記憶はほとんどない」と話した。

新潟はいつものようにGK小島を加えて自陣から攻撃を組み立てようとした。だが最終ラインを高く設定した相手のコンパクトな陣形をかいくぐることができず、ボールを保持しながらも、自陣に引き続けなければならない展開。敵陣に攻め込む回数は限られ、逆に相手の思い切りのいいシュートにひやりとさせられた。

4試合連続で前半を無得点で折り返すことになったが、ボールを追い続けた相手は最後に足が止まるはず。しかし、この日はそうはならず、逆に押し込まれて後半13分にセットプレーから失点し、終盤の猛攻も実らなかった。5連勝を飾った城福監督は「ずっと攻められていたら体力がなくなるけど、後半途中に自分たちが押し込む時間帯があったからこそ、最後まで集中力を保てた」と言った。

これで今季、新潟の被シュート数は302本。それでも1試合平均の7.4本は、99年からのJ2歴代優勝23チームと比較して現時点で最も少ない。まさに攻撃は最大の防御。23日のFC町田ゼルビアとのホーム最終戦では終始、主導権を握って完勝し、J2歴代屈指の王者であることを改めて証明したい。【石川秀和】

J2歴代優勝チームの1試合平均被シュート数
J2歴代優勝チームの1試合平均被シュート数