失敗を恐れず、ゴールを狙い続ければ、いつかは報われる。アルビレックス新潟MF三戸舜介が14日の横浜戦で決勝点となるJ1初ゴールをマークした。1-1の後半22分、ペナルティーエリア外から右足で強烈なミドルシュートを突き刺した。20歳のアタッカーは「試合前から振っていけと言われていた。自分らしいゴール」と喜んだ。

前節まで17本のシュートは全て不発だった。この日も前半38分のシュートは大きく枠を外れ、後半19分の右足ミドルもブロックされた。それでも、思い切って振ったJ1通算20本目のシュートで待望の初ゴール。松橋監督は「早くやってくれという感じでした」と冗談交じりに殊勲のU-22日本代表をたたえた。

最前線で奮闘したFW鈴木、この日も攻撃をけん引して同点ゴールを挙げたMF伊藤。「後ろの選手が守ってくれたので、その分、前の選手がゴールという結果を残したかった」と三戸が話していたように、DF堀米と藤原は強力ブラジル人サイドアタッカーとの1対1で負けなかった。MF高は中盤で相手ボールを奪い返し、GK小島は好セーブ。最終的にチームの総走行距離、スプリント数ともに新潟が上回り、シュート数は今季最多14本を数えた。

前半30分、伊藤の絶妙なスルーパスに抜けだしたMF小見がJ1初得点のチャンスを逃した。これで三戸と同じ20歳のMFはリーグ戦通算8本のシュートで無得点。それでも「入るまで打ち続ける」のが新潟のスタイル。失敗を恐れず、ゴールを目指して突き進みたい。【石川秀和】

後半22分に逆転ゴールを決め、喜びすぎて足をつる三戸(中央)(撮影・小林忠)
後半22分に逆転ゴールを決め、喜びすぎて足をつる三戸(中央)(撮影・小林忠)
【イラスト】J1新潟のリーグ戦日程&成績
【イラスト】J1新潟のリーグ戦日程&成績
後半22分に逆転弾を決めた三戸(左)を同点弾の伊藤が祝福(撮影・小林忠)
後半22分に逆転弾を決めた三戸(左)を同点弾の伊藤が祝福(撮影・小林忠)
後半22分に逆転弾を決めた三戸(左)を同点弾の伊藤が祝福(撮影・小林忠)
後半22分に逆転弾を決めた三戸(左)を同点弾の伊藤が祝福(撮影・小林忠)