第91回全国高校サッカー選手権は今日12日、東京・国立競技場で準決勝2試合が行われる。星稜(石川)は25年前の豚肉にまつわる鵬翔(宮崎)との“因縁マッチ”を制し、初の決勝進出を狙う。

 星稜は鵬翔との“豚肉因縁マッチ”に備えた。河崎護監督(53)が監督として初めてチームを全国選手権へと導いた87年度。星稜は鵬翔(当時宮崎中央)と都内で同宿だった。そしてある日、鵬翔の地元からチームに差し入れられた豚肉を宿舎スタッフがトンカツにした際、間違えて星稜の夕食にもトンカツを加えてしまった。

 しかも星稜側は肉が赤くて食べられず、もう1度揚げ直してもらったというオチ付き。揚げ直しが影響したわけではないが、河崎監督の初陣は1回戦敗退。鵬翔とは03年度の1回戦で勝っているが、今大会の準決勝はトンカツ・リベンジには格好の舞台。河崎監督は「もう(8年前のように)こんなところでは負けたくない。勝って決勝に行きたい」と、本田圭佑を擁して初の4強入りをした04年度を上回る成績を誓った。

 チームは11日、静岡県裾野市内で試合前日としては異例の約3時間の練習を行った。主将GK置田は「勝って決勝に行き本田さんにも応援に来てもらいたい」とサプライズを熱望した。【福岡吉央】