バルセロナを知る数少ないJリーガーが、FW久保建英(たけふさ、15)のU-20(20歳以下)W杯韓国大会での活躍に太鼓判を押した。12歳で下部組織に加入し、セカンドチームのバルセロナBとプロ契約していた16年まで10年間所属した横浜F・マリノスMFダビド・バブンスキー(23)が、4月に久保が記録したJ最年少ゴールを解説。「バルセロナのDNA」が凝縮されたプレーと分析し、メッシの後継者になる可能性があると「後輩」に期待した。大会は今日20日に開幕し、日本は21日に登場する。

 バブンスキーがうなった。「間違いなく、バルサのDNAを受け継いで奪ったゴールだ」。FC東京U-23の一員としてJ3に出場した4月15日のセレッソ大阪U-23戦。左サイドでボールを受けた久保は、相手守備陣を細かなステップでドリブル突破し、左足でJ最年少ゴールを決めた。動画を見ながらバブンスキーは偶然のゴールではないと力説した。

 バブンスキー バルサではトップから各下部組織まで、すべて同じシステムで戦い、その戦術に必要な練習はほぼ同じになる。これが他とは違う一番の特徴。バルサでは狭い中でのボールコントロールを養う練習がある。16メートル四方のスペースで、5対5のボール回しを時にはボールを4つ使って行う。瞬時の判断力、狭いスペースを突破する細かなステップが磨かれる。だからゴールシーンでタケは、迷いなくプレーしていた。手をどう使って、体をどう傾けて相手をボールから離すか、受ける前から考えてないと奪われる。少しでもキョロキョロしていたらあのゴールはない。