U-20(20歳以下)W杯日本代表MF堂安律(18=G大阪)が、負傷離脱のエースFW小川航基(19=磐田)の思いを背負い、決勝トーナメントへと導く。

 26日は韓国・天安市内で1次リーグ突破がかかる27日のイタリア戦に向けて練習。初戦の南アフリカ戦で決勝点を挙げた堂安は「チームのためにプレーしないといけない」と引き締めた。

 堂安は、ウルグアイ戦で負傷しチームを離脱することになった小川と同部屋。「さすがに(負傷した)試合の日は2人とも無言だった」という。だが、25日に2人で約2時間、思いを伝え合った。「『今で良かったよね』と言い合った。東京五輪本番じゃなくて。俺もそれしか言えなかった。本人にしか分からない悔しさがあると思う」。堂安の気持ちは高まった。

 エースが抜けた穴は大きい。チーム立ち上げ時から2人で支えてきただけに、堂安自身も「存在が大きかったし(堂安と小川で)ホットラインという感覚が大きかったので、戸惑いはあった」という。それでも、やるしかない。「(小川の代わりの)FWとコミュニケーションを取っていければいい。手応えはある」。勝てば2位以上が確定し、16強入りが決まる一戦。今、一番気持ちが燃えている堂安が仲間のために立ち上がる。