なでしこジャパンがアイスランドを2-1で下して初白星(1敗)を挙げ、勝ち点3とした。2-6で大敗したオランダとの第1戦から先発10人を入れ替えた日本は優勢に試合を進め、前半15分に菅沢(浦和)が先制。後半にCKから一時同点とされたが、後半40分に宇津木(レイン)が決勝ゴールを奪った。日本は5日の1次リーグ最終戦でデンマークと対戦する。

 格下に同点を許す嫌な流れを実力者が断ち切った。日本を救う値千金の2点目を決めた宇津木は「今までのなでしこの選手たちが培ってきたものを出さないといけなかった」とプライドと責任感を口にした。

 1-1の後半40分。長身の相手に当たられながら右クロスを頭に当てると、ボールはゆっくりバウンドしてゴールに吸い込まれた。「私よりうまい選手はたくさんいる。でも絶対に勝たないといけない試合に出る意味を示さないといけなかった」との覚悟を体現した。高倉監督は「ベテランがしっかり締めてくれた」とたたえた。

 ワールドカップ3度出場の29歳は「今はきれいなゴールが多いけど、泥くさくても同じ1点ということを忘れてはいけない」と力説する。若手が増え苦戦が続く中、改めて歴戦の年長者が存在価値を証明した。