サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表メンバー23人に選ばれたMF宇佐美貴史(26=デュッセルドルフ)が31日、都内で会見を開いた。発表の瞬間は、家族といたといい「奥さんは泣いていた。自分が成し遂げたことやサッカーのことで泣いたのは初めてだった。選ばれてほっとした」と、胸をなで下ろした。

 プロ10年目で初めてつかんだW杯切符。プロ生活をスタートした時に指揮官だった西野監督のもとで、夢の舞台へ初めて出場する。

 「02年のW杯を見てから出たいと思っていた場所。サッカーに対してのエネルギーがわくのはW杯があるから、と言っても過言ではない。(W杯で)戦えることが決まったことに対して感謝しないといけないし、自分がやってきたことに対しても誇りを持たないといけない。いろんな感情を抱えて、日本代表としてチームに貢献できるように努力できれば」

 26歳だが、今回の招集メンバーでは最年少のGK中村、DF植田に次いで若い世代。宇佐美は「ある程度引っ張っていってくれたり、方向性を出してくれる選手は長谷部さんや(川島)永嗣さん(本田)圭佑君やったり、(長友)佑都君やったりがいる」。

 その上で「そういう選手たちに、しっかり着いていくこと、そういう選手たちと同レベルでチームのことを考えないといけない。もちろん若手ではないし、チームを引っ張っていくぐらいの気持ちでやらないといけない立場」と責任感も見せた。

 西野監督のもとでのW杯出場には「まさか西野さんと一緒に西野さんのチームでW杯戦えるようになるとは1ミリたりとも想像していなかった」と驚いた。

 ガンバ大阪時代へ思いをはせ「ミーティングも使う言葉もスケジューリングも、ハリルさんの時とは違う中で、みんなは『ここ変わったんだ』という感じやったけど、もともと僕はガンバでやっていた流れだったので、懐かしさや、ガンバにいる時のような感覚で試合を迎えるようになっていた」とも話した。

 求めるのはW杯の舞台でのゴール。「ゴール、欲しいでしょうね。でもチームとしての結果が一番欲しい」と、日本の勝利に貢献することを誓った。