J1サガン鳥栖FW林大地(22)がライバルの存在を糧に、20日に発表されたU-24(24歳以下)日本代表メンバー入りでさらなる高みを目指す。

昨季はチーム得点王(9点)に輝き、今季も4得点と攻撃陣をけん引している。19日ルヴァン杯アビスパ福岡戦では0-4で迎えた後半19分に途中出場し「0で終わりたくなかったので、まず1点を取りに行く思いで出た」と強い気持ちで、その9分後にすかさずゴール。同日本代表入りへ猛烈アピールを続けた結果でもあった。

だが、その裏には触発されてきたライバルの存在がある。「完全にアピールできたかと言われたら、自分の中では全くアピールできなかった。同じ年齢だったり年が近かったり、自分より結果を出してる人間がたくさんいるので、そういう面では物足りなかったとすごく感じる」と、謙虚に自己分析し発奮材料にしてきたたまものだ。

鹿島FW上田綺世(22)を例に「けがしても次の週には試合に出てゴールを決めるし、気持ちの面で強いと思った」とリスペクト。特に同世代については「自分から(近況を)とことん調べますし、結果も全試合見てハイライトも見たりした。刺激をもらっているのが正直なところ」と意識してきた。「ああいう選手(上田ら)と同じチームに集まる機会が貴重なので、そういう中に自分ももっと入りたいと強く、この間(3月)の代表活動から思った」と、モチベーションだった。

今後へは「もっともっと貪欲に、いい意味でとがりながらやらないといけないと思っています。自分の個性を大事な場面でしっかり出せるかが、生き残るために必要」と飛躍を期す。

そのためにも、まずは22日のリーグ鹿島戦(駅スタ)で勝利をもぎ取り弾みをつける覚悟。愛称の「ビースト(野獣)」のごとく、死力を尽くす。【菊川光一】