モテモテの「モテ」がプロ初ゴールを狙う! 仙台はアウェー柏戦を翌日に控えた12日、泉サッカー場で約1時間半の最終調整を行った。7日の東北ダービーで、J1ではクラブ史上初の高卒開幕スタメンを果たしたMF茂木駿佑(18)は右サイドハーフで2戦連続先発出場が確実。先週プロデビューを飾ったばかりの期待の新星が、敵地で初得点を奪いに行く。

 「狙います!」。プロ2戦目を翌日に控えた茂木は、力強く言い切った。開幕スタメンを勝ち取り、次の目標は「ゴールを決めて勝利に貢献すること」。この日の練習後も、居残りで得意の無回転FK「ナックルシュート」をひたすら磨いた。「試合でも蹴られるくらい(の精度)になってきた。体の調子もばっちりなので、試合で決めたい」と充実感を漂わせた。

 愛称が「モテ」だけに、開幕戦後はモテモテの日々だった。7日のプロデビュー後には祝福のメールが30件以上届いた。練習場では、ときおり見せる笑顔に「モテくんかわいい」とサポーターの黄色い歓声が上がることも。もちろんプレー中は主力として、18歳とは思えない落ち着き、鋭い目つきでボールを追う。渡辺監督も「モテは良いものを持っている。期待しています」と、キック力などの技術を評価している。

 だが自身にとって、開幕戦は「忘れられない苦い思い出」だった。先発出場こそ果たしたが、途中交代でピッチを後にしてからチームは2得点を挙げて勝利した。「何もできなくて、全然ダメ。ダメすぎて悔しかった」と振り返る。「もっとボールを持って、プレーに関わっていかないと」。今日13日の柏戦で、その悔しさを晴らすつもりだ。

 相手の柏は、ジュニアユースに小学4年から6年間在籍した縁のあるチーム。「サッカーの基礎をたたき込まれ、今のプレースタイルは柏にいたから出来上がったもの」という。チームにとっても、茂木にとっても今季初のアウェー戦となるが「僕にとっては、ある意味ホーム。成長した姿を見せたい」と活躍を誓った。【成田光季】