鹿島は普段の試合前日と変わらないメニューで最終調整を終えたが、選手には並々ならぬ気合がみなぎっていた。めったに報道陣に口を開かない主将の小笠原は「相手は素晴らしいチームだが、勝ちにいきたい。みんなで一つになって戦いたい」と闘志を見せた。

 ロナルドら世界的なスーパースターをそろえるレアル・マドリードとの戦力差は火を見るよりも明らか。ただ、鹿島にも国内の主要タイトルを18度も獲得してきた誇りがある。柴崎は「キャプテンが2位も最下位も一緒だとよく言っているように、勝たなければ何も意味がない」と大胆に言い放った。

 アジア勢として初めての決勝。昌子のもとには浦和のGK西川から激励のメッセージが届いた。Jリーグ勢、そして日本の代表として、大きな注目を集める一戦となる。

 左足首に不安のあったエースの金崎も先発復帰する見込みで、ベストメンバーで臨めそうだ。大番狂わせを狙う石井監督は「確率はどうか分からないが、勝てると信じて送り出したい」と堂々と決意を語った。