呂比須 やっぱりもう少し明るく練習をやらないといけないなぁーと思って。だから、冗談をたまに入れないと今までやってきた事と変わらない。少しずつ明るさが出てきたら、より仕事が出来るんじゃないかな?と信じています。でもやっぱり、厳しい事を言う時はしっかり言うし、「仕事だよ」と言いながらミスがあり得るんですよ、人間だから。「ミスしないでくれ」って言えない。でも、ミスした瞬間、うまくいかない瞬間はやっぱり早く切り返して良い方向に、ポジティブなリアクションが欲しい。そういう話をしながら、たまに冗談は必要だと思っています。もちろん全部ジョークじゃなくて、指示出しながら正しい判断とかポジショニング、たまにジョークを入れたりした結果、選手達も少しずつリラックス出来るようになってきているんじゃないかな? 自信取り戻してるんじゃないかな?と思っています。

 平畠 だって、結構(長時間)練習続いた後に「あと3時間!」とか(冗談で)言うんでしょ?

 一同 (笑い)

 呂比須 疲れているというのは分かっているけど、「疲れているけど、頑張らなきゃいけないぞ」と言う(メッセージ)。3時間は冗談だってみんな分かってるけど、最初は全然笑ってくれなかったんですよ。

 平畠 (笑い)

 呂比須 寂しかったですよ。

 平畠 そりゃあ、寂しいですね。

 呂比須 寂しいですよ。

 吉竹 私、今日練習見ていて思ったんですけど、監督すごい(選手を)褒めてらっしゃるなと思っていて。「すごくいいねー」とかおっしゃってませんでした? あーこんな感じなんだと思って。

 呂比須 普通の日本人の監督言えないじゃないですか。

 平畠 あー。

 吉竹 やっぱりもっと怖い感じがしたんですよね。そのー日本人の監督の方とかって。

 呂比須 そーじゃなくて、やっぱりもっと人間関係近づいてほしい。

 平畠 なるほど。

 呂比須 そうファミリーになるために、やっぱり呂比須ワグナーどういう人間なんだ?って。

監督になる前に人間じゃないですか。

 平畠 うん、うん、うん。

 呂比須 やっぱりだから、もっと近づいて“信用出来るぞ”っていうメッセージを伝えていこうと。ただ、サッカーの真面目な話になるとやっぱり「勝たなきゃいけないぞ。あなたは、私の出した指示をやってくれないと違う人使いますよ」と平気で言うから。今の環境は、少しずつその明るさとかに関しては、変わってきているんじゃないかなーと思っています。

 平畠 じゃあ、選手ももっと(監督に)突っ込んでいってもいいわけですね?

 呂比須 あー、あるところまではね。

 平畠 「3時間も出来るかーい」とか言うていいんですね?

 呂比須 それ言ったら、たぶん面白い返事、返すかもしれない。

 平畠、吉竹 (笑い)