横浜FCのFWカズ(三浦知良、50)は、FC岐阜戦で、左膝を負傷した4月15日のFC町田ゼルビア戦以来3カ月ぶりにベンチ入りしたが、出番はなかった。

 チームはリーグ4連敗中で、天皇杯を含めた公式戦は6戦連続未勝利だっただけに「1勝しないことにはね。ホームですし、この1勝は大きい。次の1勝を取りたいと思う」。次節22日のV・ファーレン長崎戦(ニッパツ)では、柏時代の11年にMVPを獲得した新加入のMFレアンドロ・ドミンゲスとの“JリーグMVP共演”での勝利に期待が集まる。

 また、セリエAのACミランを退団し、メキシコ1部パチューカ入団が決まった日本代表MF本田圭佑の移籍も歓迎した。「メキシコはサッカーが国民的スポーツ。お客さんの熱狂は想像以上にすごい。そんな環境でやることは素晴らしい。日本人がメキシコリーグを見る機会が多くなると思うので、僕も楽しみにしています」とエール。自身も19歳だった86年、ブラジルのサントス時代に首都メキシコシティーを訪れ、1部の強豪クラブと試合経験がある。途中出場で引き分けたが「強かった思い出がある。個人の力もありました」。高地での厳しい環境の中でのプレーに関しても「途中から鼻血が出たことを覚えている。息が続かなかった」と、苦笑いしながら懐かしんだ。

 試合は0-0で迎えた後半17分、GK高丘陽平(21)のキックが相手DFの頭を越え、FWジョン・チュングン(22)がそのまま右足で先制ゴール。同27分からはFWに代えてセンターバックを投入し、4バックから5バック気味にシステム変更して守りきった。11位と後退していたが、10勝5分け8敗の勝ち点35とし、暫定ながら5位に浮上した。【鎌田直秀】