昨季限りで引退したJ2東京ヴェルディの永井秀樹ユース監督兼GM補佐(46)が、自身の引退試合の前座で行われた母校の長崎・国見OB対東京・帝京OB戦でFKを直接決めて、国見OBを勝利に導いた。

 永井氏は20分ハーフの前半13分、帝京OBゴール前約23メートル前から、右足でFKを直接たたき込んだ。次の瞬間、国見OBベンチから出場選手が永井氏に駆け寄った。

 後半10分には永井氏から、ゴール前にいた実弟の篤志氏(42)に決定的なスルーパスが通ったが、ゴールはならなかった。

 永井氏は試合後「OBが、みんな集まってくれた。ユニホームを着ると、やっぱりお互いプライドみたいのがあって、いい試合だった。所属したチームにFKのスペシャリストがいて、蹴る機会がなかった。記念すべき試合で1点、決められて良かった」と喜んだ。

 弟の篤志氏は「兄弟で小さい頃、ボールを蹴っていたので懐かしい。国見OBで集まってボールを蹴る機会がないので楽しかった。兄は自分より長くプレーして、代表に入って、自分は入ることが出来なかった。常に目標だった。兄があっての自分」と兄をたたえた。

 国見高OBのメンバーに名を連ねた、FC東京FW大久保嘉人(35)に出番はなかった。【村上幸将】