ヴィッセル神戸は16日、成績不振を理由にネルシーニョ監督(67)との契約解除を発表した。吉田孝行ヘッドコーチ(40)が暫定的に指揮を執る。初優勝を目指した就任3季目は開幕4連勝したものの失速。夏には元ドイツ代表FWポドルスキらを獲得したが、13日東京戦で今季3度目の3連敗で、リーグ戦11位と低迷。田中社長は「苦渋の決断だった。降格もなくはない。そこは避けたい」と15年から指揮を執る知将の解任を決めた。

 今季J1で6チーム目の途中解任。ネルシーニョ監督は「プロとして大きな責任を感じている」とコメントした。今後は欧州中心に後任を探しながら、吉田新監督のもと、巻き返しを期す。監督未経験の新指揮官は「チーム一丸となってやりたい」とし、ポドルスキに対しても「尊敬はある。だが、最低限の組織としての役割は要求する」と守備での貢献も求めた。田中社長は目標を優勝から「ACL出場圏内」の3位以内に下方修正した。

 ◆吉田孝行(よしだ・たかゆき)1977年(昭52)3月14日、兵庫・川西市生まれ。滝川二高から横浜F、横浜、大分、横浜を経て08年神戸に移籍。13年シーズン限りで現役を引退した。14年は神戸アンバサダー、15年にトップコーチ就任。16年からヘッドコーチを務めた。J1通算356試合53得点。174センチ、67キロ。