清水エスパルスはホームで浦和レッズと対戦し、1-2で敗れた。前半30分、右CKからDF角田誠(34)が頭を合わせ、今季初得点で先制した。だが、後半の2失点で逆転負け。6試合連続での複数失点を許し、今季初のリーグ3連敗となった。なお、アイスタ(日本平スタジアム)での浦和戦は約9年ぶり。過去にはサポーターのトラブルもあったカードだが、この日、混乱はなかった。

 アイスタに響いたのは、浦和の凱歌(がいか)だった。今季初のリーグ3連敗。清水の小林伸二監督(56)は「すごくいいサッカーはしてくれた。たくましくできるチームに変化していきたい」と冷静に話した。

 前半30分、MF枝村匠馬(30)の右CKに、逆サイドから角田が走り込んだ。日本代表DF槙野智章(30)のマークを振り切り、ヘディングでシュート。サポーターに向かってガッツポーズをすると、黒ユニホームの左胸に輝くエンブレムを指さした。今季は開幕から先発していたが、6月に控えに。ベンチ外になる試合もあったが腐らず、練習中は誰よりも声を出してチームを鼓舞していた。この日は、リーグ10試合ぶりの先発で「気持ちは入る」と話していた。

 だが、後半に守備が崩れた。セットプレーのこぼれ球を拾われて同点に追いつかれ、2失点目はゴール前の混戦から決められた。角田は「(課題は)すべて。失点したのが現実。ボールをキープできなかった。(次節まで)2週間空くので、チームのやり方を確認したい」と言葉少なげだった。後半途中、ケガから復帰したMF白崎凌兵(24)が、6月以来の出場を果たしたが、チャンスには結びつかなかった。

 8月の5試合は1勝4敗。直近のリーグ6試合で複数失点が続いて14失点。指揮官は「ボールの取られ方が悪かった」と指摘した。J2降格圏の16位大宮とは勝ち点5差に縮まった。J1残留へ。チームを立て直すしかない。【保坂恭子】