今夏の全国高校総体サッカーに出場した静岡学園のMF渡井理己主将(3年)が、来季J2徳島ヴォルティスに入団することが4日、分かった。この日までに仮契約を結び、今日にもクラブから正式発表される見込み。静岡学園からは、今春にJ2福岡入りしたGK山ノ井拓己(18)に続いてのJリーガー誕生だ。

 渡井は2年の県選手権から背番号10を付け、中盤の核になっている。切れ味鋭いドリブルが最大の持ち味で、攻撃センスも抜群。現チームでは主将を任され、2月の新人戦、6月の県総体の2冠に貢献している。

 かねて「夢はプロ選手」と公言していた渡井は、7月中旬に徳島の練習に参加。6日間でスペイン人のリカルド・ロドリゲス監督(43)から高い評価を受けたという。その後、正式オファーを受け、8月の全国高校総体後に入団の意思をクラブ側に伝えた。

 徳島は、2014年に四国初のJ1クラブとして1シーズンを戦った。15年以降はJ2だが、今季から指揮を執るリカルド監督のもとで攻撃的サッカーを構築し、リーグ2位の51得点。残り11試合でJ1昇格プレーオフ圏内の5位をキープしており、来季J1昇格の可能性を残している。

 渡井自身も、高校生活最後の全国選手権県大会を前に進路を決断したことで、プレーに集中できる環境は整った。目指すは優勝のみ。県屈指のテクニシャンが、チームを同校史上初の年3冠に導く決意だ。

 ◆渡井理己(わたい・まさき)1999年(平11)7月18日、富士宮市生まれ。3歳からサッカーを始め、小1から富丘SSS、中学時代はリベルダージに所属。U-16、17、18日本代表。家族は両親、兄2人、姉。167センチ、61キロ。血液型A。右利き。