東京ヴェルディDF畠中槙之輔(22)が昨季、武者修行に出ていたFC町田ゼルビアとの「東京クラシック」で、2戦連続の“恩返し弾”を決めた。

 畠中は2-0で迎えた後半8分、FW安在和樹が放った右CKをファーサイドで待ち受けると、DFと競り合い、頭でゴール左にたたき込んだ。6月25日にアウェーで戦った「東京クラシック」第1戦の後半6分に、自身にとってJリーグ初ゴールとなるチーム2点目を決めた1発と、そっくりなゴールだった。

 ゴールを決めた後、DF安西幸輝らに囲まれて祝福された時、よろめいた。「跳ぶ前に、右足を踏まれて靴が脱げちゃっていて全然、跳べなくて…」。靴をちゃんと履けないまま、ゴールを決め、祝福まで受けて体勢を崩したものの「結果オーライです」と言い、笑った。

 東京Vの下部組織から14年にトップチームに昇格も、1年目はリーグ戦2試合、翌15年も4試合と出場機会に恵まれず、16年に町田に移籍し、29試合に出場し実戦経験を積んだ。満を持して東京Vに復帰した今季は、19試合に出場。9月10日の松本山雅戦に途中出場したものの、同戦前の5試合、後の2試合はいずれも控えと出場機会が減少していた。8月5日のツエーゲン金沢戦以来9戦ぶりに先発した試合で、古巣から6月の初戦以来となる今季2点目を決めた。

 「ゼルビア戦、持っていますね?」と聞かれた畠中は「恩返し弾が出来たんで、良かったです」と笑みを浮かべた。【村上幸将】