静岡ダービー(14日午後2時、アイスタ)特集「勝つしかない」の第2回は、下部組織出身の選手をフィーチャーする。清水エスパルスFW北川航也(21)は、ケガで前回ダービー(4月1日)不出場の無念を晴らすべく活躍を誓った。

 強い日差しを受け、北川は笑顔でグラウンドに現れた。自然体だが、胸の内に闘志を秘めている。清水ジュニアユース、ユース出身で、ダービーの重みは十分理解している。ホームのアイスタで4年半ぶりに行われる一戦に向け、「サポーターの方も楽しみにしていたと思うし、僕らも楽しみです。楽しんで、勝ちたいです」と話した。

 14日にピッチに立てば、リーグ戦の静岡ダービー初出場になる。前回ダービー(1-3)はテレビ観戦した。3月12日に左内転筋肉離れを負い、リハビリ中だった。盛り上がるエコパスタジアムのスタンドが映し出され、「サポーターの人数が多くて、ものすごい雰囲気なんだろうなというのは伝わってきた」。復帰後は、ケガをしない体作りに着手した。日々、体重や体脂肪の数値をチェック。筋肉トレーニングや食生活の改善に取り組み、コンディションを維持している。

 J1残留を懸けたリーグは残り6戦。今季、北川が得点を挙げた2試合は2勝で、両戦とも決勝点を奪っている。「自分がやらなきゃ、という気持ちはある。気持ちを出して勝負して、自分が点を取って勝ちたいです」。前回は、体感できなかったダービーの雰囲気…。今度はピッチで結果を残し、大歓声を浴びる決意だ。

【保坂恭子】