清水エスパルスはホームでジュビロ磐田に完封負けを喫した。

 試合前、選手バスの到着時には大勢のサポーターが出迎え、盛り上げた。1点を追う前半ロスタイム、接触プレーがきっかけてDF松原后(21)が相手DFを突き飛ばし、一発退場となった。

 1人少ない劣勢になった後半は、FWチアゴ・アウベス(24)、MF白崎凌兵(24)を投入して反撃に出た。同39分には、白崎のスルーパスにチアゴが抜け出したが、相手DFに挟まれてシュートを放てなかった。同45分にもチアゴがドリブル突破からシュートを放ったが、磐田GKに好セーブされた。

 今季、静岡ダービーは公式戦3戦全敗。試合後、サポーターからはブーイングが起こった。主将のFW鄭大世(33)は「ホームで気迫を見せられなかった。ダービーの敗戦はショックも大きいけど、引きずらないことが大事」と話した。

 退場した松原は、涙を流しながらサポーターに頭を下げた。チームメートに脇を支えられ、引きあげた。闘争心をむき出しにしてプレーした松原に対し、鄭は「向上心の副作用みたいなもの。これをきっかけに、成長してくれればいい」と前向きに話した。