ツエーゲン金沢FW佐藤洸一(30)が、町田ゼルビア戦で今季14点目となる先制ゴールを決め、MF清原翔平(現徳島ヴォルティス)が15年に記録した、クラブのシーズン最多記録の13ゴールを更新した。「まだまだ歴史の浅いチームなんで…でも、うれしいことです」と、控えめに笑った。

 佐藤は前半5分、右サイドを突破したDF石田崚真(21)のクロスをファーサイドで待ち受けると、右足ダイレクトボレーでゴールにたたき込んだ。「後ろ気味にボールがきたので、止めずに打てる、しっかりミートしようと思ったら、いい方向に飛んでいった」。ビューティフルボレーという声に「ちょいちょいは、難しいシュートも決めていますけど…まぁまぁ、いいシュートだったかなと。あとで(映像を)見ます」と照れ笑いを浮かべた。

 シュートの本数こそ、ゴールを決めた1本にとどまったものも、後半もゴールを狙って前線をガムシャラに走り通した。「いい時間帯で先制したので、逃げ切りたかった。アウェーで、今のうちの状況だと勝ち点1は取りたかった。最低限の結果かなと。ミスもある。全部が全部、完璧とはいかない。でも、もっと出来ると思う。まず、残留を確定させたい」と、試合を終えても心は燃えていた。

 FC岐阜時代の2009年(平21)に記録した、シーズン16ゴールも見えてきた。「試合数的にも、いけると思う。何とか、頑張ります」と自己記録更新を誓った。【村上幸将】