アルビレックス新潟は22日、新潟聖籠スポーツセンターで練習した。2-2のドローに終わった21日のアウェー、ジュビロ磐田戦を戦った主力組はクラブハウスでリカバリートレーニング。他のメンバーは雨の中、次節サガン鳥栖戦に備えて練習。首の皮一枚つながっている残留へ、誰もが望みを捨てていなかった。

 勝利しか道はない。次節のホーム鳥栖戦だ。磐田戦のドローで残留は厳しくなったが、それでも勝たなければ自ら道を閉ざしてしまう。呂比須ワグナー監督(48)が「生活がかかっている。サッカー人生が変わる大切な一戦」とリーグ終盤に言い続けてきた言葉が、鳥栖戦そのものを表している。

 次節の勝利が絶対条件だが、勝っても残留への道は極めて険しい。甲府が引き分け以上。広島が勝利。大宮が勝ちのいずれの場合も降格が決まる。そんな環境の中で、脇目をふらずに勝利を目指す。呂比須監督は「苦しい状況の中で最後まで諦めない。最後まで戦う」と決意を話した。

 練習は雨の中で繰り広げられた。試合出場の主力組は室内でバイクこぎなどの回復トレーニング。サブメンバーは約1時間半、ボールを追い、ピッチを走った。2対1のカウンター練習。ハーフコートでフリーマンをつけた7対7。磐田戦の後半44分に途中投入されていた主将のDF大野和成(28)は「勝つしかない。それに尽きる。可能性がある限り、やる」と言った。

 前々節のG大阪戦は1-0の勝利。前節磐田戦は2-2のドロー。終盤にきて誰もがチーム力アップを実感していた。呂比須監督は「試合内容は少しずつよくなっている」と言う。大野も「アルビ(レックス)らしさが出てきた」とアグレッシブさを実感していた。磐田戦の2失点はセットプレーからだっただけに課題の解消も急務。呂比須監督は「次からの4試合は全部勝たなければいけない」と強い思いを話した。【涌井幹雄】