ヴィッセル神戸の元日本代表FWハーフナー・マイク(30)が劇的な同点弾を決め、17大会ぶりのベスト4に導いた。1点を追う後半ロスタイムのラストプレー。左サイドをFWポドルスキがドリブル突破。その左足から放たれたパスに、走り込んだハーフナーが左ヒールでピンポイントで合わせた。オランダ1部デンハーグから今夏移籍後、公式戦初得点。日本ではヴァンフォーレ甲府時代以来6年ぶりだった。

 「あの場面で取れて良かった。試合に出たらチャンスは作れてる。あとはゴールだけだった」と声を弾ませた。リーグ戦出場5試合中、先発は1試合のみ。この日は後半38分から途中出場していた。敗退寸前からの劇的弾で延長戦に持ち込み、さらにPK戦ではGKキム・スンギュが1本止めて、前回覇者鹿島アントラーズを破る金星を挙げた。

 アシストのポドルスキは「ゴールにつながるプレーを選択した」と胸を張り、吉田監督は「気持ちの勝負だった。ハーフナーがあきらめずにやってくれた。ポドルスキも脚を痛めていたが、最後の1プレーでやってくれた」と称賛。悲願のクラブ初タイトルへ貴重な白星となった。【中島万季】