湘南ベルマーレが、前半44分のFWジネイ(33)のゴールで先制し、ファジアーノ岡山に後半42分に追いつかれながらも何とかしのぎきり、14年以来2度目のJ2優勝を決めた。

 湘南は前日28日に、5位東京ヴェルディに引き分け、3位に転落したアビスパ福岡との勝ち点差が11に広がり、自動昇格圏の2位以内を確定。ロアッソ熊本勝って2位に浮上したV・ファーレン長崎との勝ち点差も9あり、引き分け以上で優勝が決まる状況で岡山戦を迎えた。

 台風22号の接近で、試合開始前から降っていた雨は、キックオフ直後から風雨が強くなり、特に湘南が攻める側の右サイド深くには水たまりが出来た。MF岡本拓也(25)、FW菊地俊介(26)ら湘南攻撃陣は再三、水たまりに足を取られて転倒した。

 雨脚がさらに強くなった前半42分、左サイド深くに走り込んだFW山田直輝(27)がクロスを上げると、ゴール前で待ち構えたジネイがDF2人に挟まれながら、頭1つ高い打点からのヘッドでゴールにたたき込んだ。

 後半は雨脚が鈍り、互いに攻め合うオープンな展開となったが、その中、ジネイが左足を痛めて同33分にFW端戸仁と交代。さらに同36分には、湘南ゴール前に岡山攻撃陣が総攻撃を仕掛け、MF大竹洋平が放ったシュートをGK秋元陽太が右手ワンハンドではじき、何とか防いだ。

 その後も湘南は岡山の猛攻を受け続け、同42分には、秋元がはじいたシュートのこぼれ球を大竹に押し込まれて1-1。苦しい展開が続いたが、湘南が何とか引き分けに持ち込んだ。

 湘南のJ2の優勝は2度目。日本の2部リーグでの優勝は、前身のフジタ時代の92年に日本サッカーリーグ2部、93年にジャパンフットボールリーグ1部で優勝したのに続き4度目となる。