川崎フロンターレの守護神チョン・ソンリョン(32)は鉄人だった。1-0で浦和レッズに勝利して一夜明けた30日、神奈川・川崎市内で12月2日の最終節・ホーム大宮アルディージャ戦に向け軽めの調整を行った。川崎Fが大宮に勝ち、首位の鹿島アントラーズがジュビロ磐田に引き分け以下なら、悲願の初タイトルを獲得する一戦だ。チョンは10月21日のサンフレッチェ広島戦で右足を痛めて負傷退場したが、11月18日のガンバ大阪戦に戦列復帰。29日の浦和戦は、ゴールキックを主に左足で蹴り、ロングボールをDF谷口彰悟にゆだねる場面があったが「やれるのでやっています。ダメだったら出ていません」と大宮戦の出場に意欲を見せた。

 チョンはロンドン五輪代表だったが、準々決勝イギリス戦で相手DFマイカー・リチャーズ(当時マンチェスターC)と衝突。左肩の靱帯(じんたい)を損傷し全治2カ月の診断を受けたが、日本との3位決定戦で、痛み止めの薬を服用して先発したという。チョンは「当時は今以上のケガでも試合に出ていました。痛みはあるがプレーはできる」と話していた。