長崎総合科学大付がエースFW安藤瑞季(3年)の3戦連発通算3点目となる得点で、連覇を狙う強豪を破った。

 前半25分、中央でゴールを背にロングフィードを足でトラップした直後、一瞬で切り返して2人のDFの間をドリブル突破。前を向くと一気にゴールへ向かい、ペナルティーエリア手前で右足を振り抜いた。

 「切り返しがうまくいって、ゴールが見えた。思い切って打ったら決まった。自分の良さが出たと思う」。たった1人で青森山田のDF陣を切り裂いて、勝利をもたらした。

 ただ、警告をもらって累積2枚で次戦の流通経大柏との準々決勝は出場停止に。「サポート役に徹して、一生懸命に応援したい」と話した。

 小嶺忠敏監督(72)は「勝負というのは強いチームが勝つとは限らない。まぐれはあるんです」と謙遜しながら、王者撃破を喜んだ。徹底的マークで攻撃をつぶし、終了間際の激しい攻撃を封じた。「安藤はよく決めてくれた。ただ、次出られないから。対策はこれから考えます。寝られないでしょうね」と頭を抱えていた。