前橋育英(群馬)が2大会連続の決勝進出を決めた。

 序盤から攻勢に出た前橋育英は、前半24分にDF松田陸(3年)のヘディングシュートで先制した。その3分後にはエースFW飯島陸(3年)がゴール前、個人技で相手をかわし、右足でゴール左隅を狙いすましてシュート。リードを2点に広げた。

 快進撃を続ける上田西(長野)の反撃に遭い、同29分に素早いパスワークからFW根本凌(3年)に右足でゴールを奪われる。1点差に迫られたが、逆に持ち前の攻撃力に火が付いた。

 同35分にFW五十嵐理人(3年)が縦パスに快足を飛ばして抜け出し、GKとの1対1に決めて加点。後半18分にも、味方の落としから再び五十嵐がミドルシュートを決め、勝利を不動のものとした。

 同41分、味方選手が頭で流したボールを受けた飯島は、鋭いドリブルで縦へと抜け出し、左足でシュート。ダメ押しのゴールが決まり、5-1とした。飯島は今大会通算7得点で、得点ランクの首位を独走している。

 さらにロスタイム、FW釣崎椋介(3年)がゴール前のボールを押し込み、6点目となった。

 前回の決勝戦では、青森山田に0-5と大敗し、当時からレギュラーだった飯島らは涙を流した。就任36年目、準優勝2回、ベスト4は4回の名将・山田耕介監督は「0-5を忘れずにここまでやってきた。決勝もチャレンジしていきたい」と言えば、飯島は「あの借りを返すために頑張りたい」と優勝を見据えた。

 屈辱の5失点負けから1年、攻撃力に磨きをかけたチームは8日、悲願の初優勝をかけて流通経大柏(千葉)と対戦する。