全日本高校女子サッカー選手権で、2大会ぶり3度目の優勝を飾った藤枝順心が9日、藤枝市内の同校で優勝報告会を行った。祝福ムードに包まれる中、多々良和之監督(53)が、大会期間中、験担ぎで2つのアイテムをポケットに忍ばせていたことを明かした。

 1つはピンク色のだるまで、昨夏の全国総体後に戸田雪子校長から贈られていた。実は、恋愛成就祈願のだるまで会場は爆笑だったが、御利益通り、「勝利の女神」との恋が成就。多々良監督は「だるまのおかげです」とその場で目を入れ、感謝した。

 2つ目は優勝旗の装飾品だ。2大会前の優勝時に校内に展示していた時に、棒頭部分の上半分が落下。気付かず、そのまま返納していた。だが、昨年末の大掃除で発見。今大会では「優勝旗を持ち帰って修理」がミッションだった。狙い通り優勝旗は手元に戻り、指揮官は「これで無事に戻すことができます。良かったです」と笑みを浮かべた。

 明日11日午後4時30分には、藤枝市役所で市民向けの優勝報告会を実施。新チームは同日、全員そろって始動する。追われる立場だが、多々良監督は「常にチャレンジャーとしてやっていきたい」と決意を新たにした。【前田和哉】