DF内田篤人(29)はワールドカップ(W杯)出場をあきらめない。昨季無冠に終わった鹿島アントラーズは10日、茨城県神栖市のホテルで新体制を発表。ドイツ2部ウニオン・ベルリンから8季ぶりに復帰した内田はまじめな顔で、あと半年に迫った今年のW杯ロシア大会への思いを語った。

 「変な話、日本人ならみんなチャンスがある。最後にハリル(ホジッチ)さんから呼ばれるかもしれないという気持ちを日本国民全員が持っていていいなら、オレが持っていてもいいでしょ。日本国民全員がライバルだと思っています」

 元々、18年を最後に鹿島へ戻るつもりだった。離れる際、鈴木満取締役強化部長に「戻ってきます」と言ったその「軽い口約束が契約より固かった」と明かす。ただ昨秋、所属先に話すと出場機会は奪われた。だから今は「出続けることが第一。鹿島で試合に出ていれば代表というイメージがある」。鹿島で巻き返すという決意を隠さなかった。

 移籍後も空けていてくれた背番号2を再びつける。「ドイツはサッカーを強くするシステムができ上がっている。見てきた僕は日本に帰って伝えるのが大事」。ジョルジーニョ、名良橋から継いだ「2」の背中で経験を還元する。それができたとき、3度目のW杯の道も開ける。【今村健人】