FC東京の16歳FW久保建英が、J2アルビレックス新潟戦の後半31分に左足でゴールを決めた。今季公式戦5戦目でのトップチーム初ゴールに加え、ルヴァン杯史上最年少の16歳9カ月10日でのゴールという新たな記録を打ち立てた。

 東京の今季公式戦初勝利を、自らの左足でもたらした感想を聞かれ「今シーズン、チームとして初勝利で、個人としては(トップ)初ゴール。非常に良い形で、試合を終わることが出来たなと思います」と控えめに笑みを浮かべた。

 久保は、トップチームの公式戦で初先発、フル出場したものの不発に終わった7日の同杯横浜F・マリノス戦後を含め、今季は「チームの勝利に直結させたい」という言葉を繰り返してきたが、その言葉を有言実行した。取材陣から「勝ちにつながるのがすごく大事にしていること?」と聞かれると「プロの世界でやっているんであれば、それは勝たないと意味がないので。それは自分だけじゃなくて、プロでやっている全選手が勝ちにこだわっていると思うんで、そこは当たり前なんで、そこだけは見失わないようにというか…」と、勝利にどん欲な姿勢を吐露した。

 17年にJ3で2得点を決めたが、Jリーグ初ゴールとなった同4月15日のセレッソ大阪U-23戦は1-0で勝ったが、同11月5日のガンバ大阪U-23戦は3-4で敗れた。新潟戦でのゴールは決勝弾となり、Jリーグで決めた3ゴールのうち2点がチームを勝利に導いた。しかも、J3での2ゴールは、いずれもアウェーで、味の素スタジアムでのゴールも初だった。

 久保は「自分が決めたゴールの中で、今日を入れて2つは勝利につながっているゴールなので、そういう意味では同じ感触はありますけど、また舞台も違うので、そこは違うのかなと」と、トップでのゴールの味をかみしめていた。【村上幸将】