柏レイソルの下平隆宏監督(46)は、ヴィッセル神戸戦で2発決めたFW伊東純也(25)について「1点目も素晴らしい得点だと思いますし、2点目もしっかり(ボールに)詰めて、大事な勝利を導くようなゴールを挙げてくれた。彼の成長も、すごくチームにとしては大きい1勝だった」とたたえた。

 下平監督は、1-2で敗れた17年12月23日の天皇杯準決勝・横浜F・マリノス戦の後半30分、伊東を武富孝介(27、現浦和レッズ)に交代した。試合後の会見で、その理由について聞かれると、東アジアE-1選手権に日本代表として出場し、チームに戻ってきた伊東に注文を付けた。

 下平監督 攻撃のところでは、代表から帰ってきて、自分がああいうこと、こういうことが出来るというような欲が出たというか、少し個人のプレーに走っているようにも見えた。守備面でも、チームのためにやってくれているかというところでは、物足りない。

 神戸戦後の会見では、天皇杯準決勝後の発言も踏まえ、取材陣から「あの時点から伊東選手はどこが成長したのか?」と質問が飛んだ。下平監督は「代表に呼ばれたことも当然、力になっていると思うが、自分がこのチームを引っ張っていくんだと意識がすごく現れた。今日の守備のところでも現れているし、攻撃でも1トップになってカウンターに持っていったりとか。今までは淡泊なところがあって、それが彼の足りないところだというのがあったが、責任感も出て攻守にしっかり関わるようになったのが、彼の成長だと思う」と強調した。【村上幸将】