清水エスパルスが、今季初の連敗を喫した。前半だけで2失点。だが、後半9分、FWクリスラン(26)が頭で落としたボールをMF金子翔太(22)が左足で押し込んで1点差。その後も、パワープレーで攻め続けたが、浦和レッズの堅守を崩せなかった。ヤン・ヨンソン監督(57)は「決定機を決めきれば、最低でも勝ち点1を取れた」。後半ロスタイムにも、クリスランがヘディングでゴールに迫るビッグチャンスを作っただけに、悔しさも大きかった。

 肩を落とす選手たちには、ブーイングと拍手が送られた。前半だけの内容では完敗も、後半は互角以上の内容だった。同9分のゴールについて、金子は「練習からやっていた形だった。点が取れていなかったので、今日は絶対に取りたかった」。チームも金子自身も4試合ぶりのゴールを挙げて反撃に転じるなど、攻撃陣には光明は見えた。ただ、守備は課題が明確だ。ヨンソン監督は「クロスへの対応が悪かった」と指摘。事実、前半は両サイドを崩され、クロスから2失点した。前節長崎戦も同様の形で崩されており、守備の修正は急務になっている。

 チームは開幕から2勝2分けと好スタートを切るも、その後の4試合は1分け3敗。4節終了時で3位だった順位も12位に転落した。金子は「ここが踏ん張りどころ」。敗戦を引きずっている暇はない。【神谷亮磨】