首位アスルクラロ沼津が、J3静岡ダービーを制した。藤枝MYFCに1-0。前半16分、DF砂森和也(27)の鋭く曲がり落ちる右CKをDF徳武正之(26)が、頭で合わせて先制。J初ゴールで「うれしいです。練習していた形が出せました」と胸を張り、砂森は「ダービーで力が入っていました。気持ちが上回った方が勝つと思っていました」と振り返った。

 チームの武器であるセットプレーから奪った1点を守りきった。後半は、細かくパスをつなぐ相手の攻撃を耐え続け、試合を通じて17本ものシュートを浴びたが、簡単にペナルティーエリア内への進入を許さなかった。ミドルシュートにも体を投げ出してコースを限定。決定機を作らせなかった。気温26・7度の中で、DFラインを統率した徳武は、試合直後にコメントした後に体調不良を訴え、それ以上の取材には応じられなかった。

 文字通り、全身全霊でつかんだ勝ち点3。吉田謙監督(48)は「判断良く守ってくれました。互いが街のために戦う素晴らしいダービーでした」と喜びを表現した。次節は中2日で6日、アウェーでG大阪U-23と対する。総力戦で、ゴールデンウイーク3戦全勝を狙う。【古地真隆】